
本日は患者様には知っていてほしいけど、賛否は分かれる内容になります。
まず、ヨーロッパの徒手療法業界の話ですが、ヨーロッパでは徒手療法が医療の次の立ち位置にあります。
なので、病院の検査で問題が見当たらなかったら徒手療法を受けるのが一般的です。
そしてヨーロッパの徒手療法は研究が進んでおり、日本より20年進んでいると言われています。
そして、技術が一般化されており平均的に素晴らしい施術が受けられる。
さて、日本はというと一言でいえば【ごちゃまぜ】です。
整骨・整体に絞って話すと大きく2種類に分かれます。先に言っておきますが私はどちらも素晴らしい物だと思っています。
その2つとは、【ビジネス要素が強い整体・整骨】と【医療の要素が強い整体・整骨】です。
【ビジネス要素が強い整体・整骨】
商売としての整体・整骨。
よくSNSで見る「バキバキ整体」「難病を一回で治した」等、一般の方が興味を惹くような文言で宣伝されています。
また、回数券を売るために患者様へのクロージングをしっかり行う。軽症の患者様が多い。清潔感のある豪華な院内。マニュアルでパッケージ化された施術。自分で開発した「〇〇整体」。など、マーケティングをしっかりと行いながら高い売り上げを目指す院。
【医療の要素が強い整体・整骨】
医療を意識した整体・整骨。(整体・整骨は医療ではありません)
全ての施術に根拠がある。常に勉強し、技術の研鑽に貪欲。重症の患者様が多い。目の前の患者様にとって常にベストな選択をしようとする(整体・整骨の範囲でなければすぐに病院の受診をすすめる等)。どんな質問でも詳細に答えてくれる。
SNSは弱い先生が多い。お医者様と対等に話せる(同じ知識レベル)。広告宣伝はせずとも紹介のみで回っている。
おおまかに言うとこのような感じです。
前者はビジネスとして素晴らしいし、後者は医療類似行為として素晴らしいと思います。
当院は【医療の要素が強い整体・整骨】を目指して日々勉強しています。
理由はいくつかあって、
・徒手療法の勉強が幅が広くとても面白い
・SNSで強い影響力を持つのは怖い
・勉強した結果として患者様の症状が軽快した時の達成感が好き
・一人として同じ身体の方はいないので毎度新しい発見があるのが楽しい
・専門家、職人に憧れがある
等の理由です。
私は、米子SS整骨院開業前は、北栄町にてのぐち整骨院を8年間経営していました。
開業当初の3か月は認知を広げるために広告を打ちましたが、4か月目以降は広告に1円も使わず紹介メインで経営ができました。勉強もしていましたしそれなりに自信もありました。
しかし、ほんとに凄い先生と比べると知識も技術も足元にも及ばないことを知り、もっと勉強できる環境を整えるために米子SS整骨院を開業しました。
個人的に患者様に届いてほしい施術は【医療の要素が強い整体・整骨】の施術です。
安全性や知識・技術が素晴らしいからです。ですが、すごい先生ほどSNSは弱い印象です。
なので、多くの人には届きづらいです。ほんとにすごい先生がもっと人気者になってほしいと願います。
『マーケティング上手なSNSで人気の先生』と『医療的な知識と技術がすごい先生』の対談を見たことがあります。
マーケティングの話になると医療的にすごい先生は全然ついていけず、医療の話になるとマーケティングの上手な先生は用語の理解すらできていませんでした。ほんとに同じ職業の二人なのかと思いました。
そりゃ患者様は選ぶの難しいよなと思いまいした。
どちらも素晴らしいですが、一つだけ腹が立つことがあります。
それは、自分で整体を開発したという先生です。
徒手療法の知識・技術はすごく量があり奥深いです。
今まで自分で開発したという先生の手技をたくさん見ました。
全て、昔からある技術の一部を切り取ったものや組み合わせたものでした。
それを自分が開発したといい、権威性をつけて売れやすくするという典型的な詐欺マーケティングです。
患者様にも、勉強会に来る同業の先生にも、知識と技術を伝えてくれた先人にも失礼です。
患者様にはこの背景を知っていてほしいです。
最後は口が悪くなりましたが、本心です。
私自身は、今後も医療的な意味で上を目指して頑張ってまいりますので宜しくお願い致します。
本日はここまで
今後はマニアックな知識もたまに入れていきますので是非読んでください。
ではまた