問診と聞くと身体の状態を把握するためのものだと思われています。米子SS整骨院の問診はそうではありません。身体の状態はもちろんですが、なぜそのような状態になったのかという理由を知ることが重要です。そのために、通常の問診に加えて、患者様の生活習慣・精神面の問題・生活環境の問題・食生活の問題・外見から分かるその方の身体のタイプまで把握します。
外見から分かる身体のタイプというのは生まれつき決まっており、大きく3つのタイプに分かれます。それにより、筋肉や骨が発達しやすいのか、皮膚や神経が発達しやすいのか、内臓が発達しやすいのかが分かります。また、患者様の傷みやすい部位や、好む施術の傾向まで予測がつきます。あくまで傾向ですが、重要な情報になります。
そうして患者様の事を深く知る事で、必要な検査だけを選べたり、適切な施術につなげることができます。
ここまでやるのは、患者様の身体の状態だけを知るよりも、患者様という人間を知る方が患者様のお悩みを解決しやすいからです。そして、当院の目的は患者様の身体の悩みを解決することだけではなく、自分の力で悩みを緩和できるようになってもらう事です。
頭蓋の施術と聞くと、ヘッドマッサージのようなもみほぐしをイメージされる方が多いと思います。ですが、徒手療法における頭蓋調整は違います。多くの骨で構成される頭蓋骨の骨のつなぎ目を軽い力で緩める事で脳脊髄液を流し、脳圧を下げる事を目的とします。この施術は、自律神経への効果が高いです。
脳と脊髄は脳脊髄液という液の中に浮かんでいます。脳脊髄液は脳と脊髄に栄養を送り、老廃物を排泄します。パソコン仕事の方・栄養状態が悪い・寝不足・悩み・ストレス・交通事故にあったことがあるなどの要因があると脳脊髄液が上手く流れなくなり、脳圧が高くなります。脳圧が高くなると頭痛やめまい、不眠などの交感神経の興奮による自律神経症状が起きやすくなります。当院の患者様も脳圧が高い方は多く、現代病とも言えます。そのような症状の方には頭蓋調整がもってこいです。頭蓋調整によって脳脊髄液が流れると頭がすっきりする、眠りが深くなる、背骨の可動域が上がるなど多くの効果があります。
ですが、正しい頭蓋調整を行える施術者は少ないです。たかが頭蓋調整と思うかもしれないですが、細かく体系化された一つの学問です。先人たちが積み上げてきてくれた正しい知識と技術があり、それは素晴らしいものです。私は正しい知識と技術で多くの方の患者様のお役に立ちたいと思っています。
内臓は一つ一つ施術することが可能です。これも頭蓋調整と同じくエビデンスがある一つの学問です。そして身体の痛みとも深く関係します。いくつか例を出すと、肝臓は右肩の痛み・腎臓は腰の痛み・腸の状態の悪さはぎっくり腰・消化器全般の下垂は猫背やストレートネックにつながります。そして、慢性痛の方は内臓に原因があることが多いです。内臓施術と言いますが、実際に施術しているのは内臓を包む膜です。膜同士は複雑につながっているので、特定の臓器の膜が硬くなったり位置がおかしくなると周りの組織を引っ張り、それに耐えるために筋肉が硬くなり、関節がずれたりもします。原因が筋肉ではなく内臓にある時は、痛みのある筋肉をほぐしてもらうとその時はよくなりますが、時間が経つと戻ってしまいます。原因のある内臓に的確にアプローチすることで施術の効果が長続きします。また、患者様の生活習慣の問題も見えてくるので、生活習慣改善のアドバイスもできます。施術と生活習慣の改善を同時にすることで本当の意味での根本改善を目指せます。自分でも気づいていない悪い部分を自覚するきっかけにもなります。ご自身の身体を知る意味でも多くの方におすすめしたいです。
末梢神経の施術もエビデンスのある学問です。末梢神経とは脊髄から出た後の神経です。先に説明した頭蓋の施術は、中枢神経(脳・神経)への施術になります。
末梢神経は実際に痛みを感じることが多く、代表的なものに、座骨神経痛・手足のしびれがあります。末梢神経は圧迫を受けたり、神経自体が硬くなることで障害されます。末梢神経は直接触れる部分が多いので細かい施術が可能です。末梢神経の役割は指令の伝達(体性神経)と感覚の伝達(感覚神経)です。体性神経がおかしくなると、うまく体が動かせなくなり、感覚神経がおかしくなると感覚異常が現れます。末梢神経には身体の中心から遠い部分の施術ほど効果が高いという法則があります。末梢から中枢に向かって施術することで効果を最大限に発揮します。
先に頭蓋と内臓のことを説明しましたが、頭蓋・神経・内臓の3つは密接に関係するので、それぞれの施術をすることですべてにプラスの相乗効果が期待できます。多くの組織にアプローチすることが施術効果を最大限高めることにつながるのです。【〇〇を触るだけであらゆる疾患が治る】という触れ込みは耳障りがよく興味をそそりますが、実際は全く逆です。マーケティングのためと施術者が勉強をしたくない気持ちの表れです。何度も言いますが当院は正しい知識と技術で患者様のお役に立ちます。
当院はこの仕事を辞めるまで勉強をし続けます。徒手療法の分野はとても多くの情報があり、施術者のやる気次第で勉強をし続けられます。そして、私はこの分野の勉強が好きです。勉強を続けることで、患者様の来院回数が増えるたびに施術が進化します。また、患者様一人一人に対して来院のたびに施術を組み直しますので、来院回数が増えるほど患者様のためだけのカスタムした施術に洗練されていきます。また、施術での事故も防げます。徒手療法が効果のある範囲は【生理的範囲】での身体の異常です。例えば、組織が硬くなっている・2つの骨の位置がずれているなどの症状です。逆に【病理的範囲】は徒手療法ではなく病院のお医者様の範囲です。組織が変性(がんなど)していたり、一つの骨の形が変形しているなどです。徒手療法で事故が起きる原因の多くが、病理的範囲の症状だと知らずに施術を行ってしまうことで起こります。当院に病理的範囲の患者様が来院された場合、速やかに病院での受診をおすすめします。当院は勉強した知識と技術を患者様のために正しく使います。一人でも多くの患者様のお役に立てることを願っています。